間取りを考える段階で、中庭を作りたいと思われる方がいらっしゃるかと思います。
また、要る要らないということではなく、土地の形状などから光を採り入れたい場合もありますね。
中庭はプライベートな空間ですので、部屋の延長として使うことができます。
お茶したり、バーベキューしたり、子供の遊び場にしたり。
または洗濯物を干す場所としてなど実用的な使い方もでき、とても便利な場所に感じられますね。
そんなワクワクする中庭のメリット・デメリットや、採り入れるなら形はロの字とコの字のどちらがいいのか、
まとめてみますので参考にしてください。
中庭のメリット
外からの視線を遮れるプライベート空間
プライバシーを守れるので人目を気にすることなく、朝起き抜けで髪の寝ぐせがついていたり
パジャマのままで中庭に出ても大丈夫です。
部屋の一部といった感じです。
道行く人に見られて恥ずかしいということがないのがいいですね。
目が届くので子供も安心して遊ばせられます。
窓を全開できる開放感
道に面している窓は、人目を気にする以外に、日が当たることで床材が傷むから、まぶしいから等の理由で
レースのカーテンを閉めたままにしているお宅は多いかと思います。
建物の内部側なら南面ほどは日に当たらないと思います。
いつでも外に出て季節を身近に感じられるし、天気のいい日に青空が見えるのは心にもいい影響がありそうです。
また、開口が増えることにより風も通りやすくなります。
イメージが良い
部屋から外部が見えるので四角い普通の家よりお洒落に見えます。
オープンテラスのカフェのように見えてイメージの良い家になります。
また、外部とつながることで部屋が広く見えます。
中庭のデメリット
日差しが入らない
小さい中庭で2階建ての場合には、中庭の大きさや形状によって違いはありますが、
冬は太陽が低いので北側の1階の部屋に光が入らない可能性があります。
平屋なら心配なさそうですね。
湿気が溜まりやすい
建物に4面全部囲まれたロの字の中庭の場合、湿気の問題が気になります。
雨や雪などの後に湿気がたまりやすくなります。
苔が生えたら手入れが大変になりますし、虫も増える原因になります。
そのために中庭は排水をしっかりすることが重要です。
中庭は意外と管理が大変かもしれません。
部屋の配置にロスがある
真ん中が空くのでどうしても廊下が増えることになります。
対角側に行くのに最短距離で行こうとすると中庭を抜けて行かなければなりません。
一旦外を通るのは不便ですし現実的ではないですね。
中庭があると間取りに無駄ができやすいです。
動線が長くなりがちなので、使いづらくならないように、間取りを工夫する必要があります。
皆が使う水まわりは1ヶ所に集め玄関から近い場所にして極力廊下を短くするなど、無駄がないようにしてはいかがでしょうか。
コストがかかる
外壁の面積が増え、窓も多くつけるようになるので四角い家より建築費が多くかかります。
外装のメンテナンスの際にももちろんコストがかかります。
手間がかかる
窓が増えるので窓拭きが大変になります。
コの字にした場合吹き溜まりとなり、落ち葉やほこりなどの掃き掃除も手がかかります。
家相的によくない
中庭は家相の「欠け」と同じ扱いをしますので、気にする人にはおすすめできません。
最初だけになりがち
最初の数年は楽しみますが、段々と活用しなくなる人が多いようです。
その割にお手入れが大変なのが中庭。
夜は部屋の灯りで虫も寄ってきますので出入りしなくなるようです。
子供の成長により使わなくなる場合もあるようなので、中庭を検討する時は、
将来どうなっているか想像してみてください。
ロの字?コの字?それぞれの特徴とポイント
文字の形の通り、ロの字型は家の真ん中に中庭があるタイプ。
コの字型は1面が外部に面しているタイプです。
例えば、ロの字の場合、掃除や外装メンテナンスの時に、家の中を通って中庭に行かなければ
なりません。
ほうきやちりとりなどの外の物を家の中を通って持ち運びするのがイヤな人もいると思います。
また、外装の塗り替えやメンテナンスで他人が中庭へ出入りすることになり、その時も室内を通ることになります。
一般的な四角い家なら外装工事では家に入らずできるので、その辺も中庭の場合ちょっと気になりますね。
ロの字型は完全プライベート空間になりますが、管理が大変などデメリットが何かと多いです。
できるならコの字型の方が使いやすいかもしれませんし、中庭を採り入れた人の意見ではコの字の方が
圧倒的に良いという意見があります。
また、中庭ではありませんが建物をⅬ字型にして外部を囲うようにすれば、ある程度プライバシーが守られ、
且つ中庭ほどのデメリットは避けられると思いますので、検討してみてもいいかもしれませんね。
まとめ
中庭はメリットよりデメリットの方が多いため、採り入れる際にはよく検討した方がいいでしょう。
デメリットを受け入れられる、デメリットよりメリットの方が上回る、また
デメリットを解決できる方法があるということなら、中庭を作ってもいいかもしれません。
憧れだけで採り入れて、後悔することだけは避けたいですね。