新築現場は見に行く?見学会のメリットと構造見学会のチェックポイント

新築現場は見に行く?

何か物を買おうと思ったとき、 機能はどうだとか他メーカーと比べて劣っていないかとか、内容と値段は見合っているかとか、予算の範囲内に納まるかとかあれこれ考えるでしょう。

まして、高価になればなるほど慎重に検討しますよね。

 

いまやネットで大概の情報は収集できます。

値段や性能を比較するようなサイトもありますから、実物が存在するものは、容易に比較できるでしょう。

そこで人生最大の買物となる住まいですが、分譲住宅は別として、自分好みの住まいを手に入れようとすると、やっかいなことに実物が存在しません。

個々の素材や設備などは実際見ることはできても、それらがどこの部屋に配置されて、どんな効果をもたらすのか?

今は、VRというものが発達してきたので、現実のように体感することができるようになってきました。

ですが、体感であって実際とはまたちょっと違います。

 

そこで、展示場に出かけて行く訳ですね。

展示場はあくまでも見せ物です。

みなさんがワクワクして高揚するようにつくられているのです。

予算なんか関係ないというなら別ですが、自分の家に近いものを見たいと思ったら、実際に建てられた現場を見るのが最も現実的でしょう。

見学会を開いている現場の建て主さんは、皆さんと同じように住宅展示場に行き、住宅情報誌やネットで検索、情報収集をし…という、だれもが体験する長~い道のりを歩んできて、たどり着いた結果を公開してくれているのです。

言わば等身大の建物です。こんなに参考になることはありませんね。

住宅展示場は、間取りやインテリアの参考程度にしておいて、現場に足を運びましょう。

 

見学会のメリットとは?

現場に足を運びましょうとお話しましたが、なにも完成見学会だけを言っているのではありません。

面白みに欠けるかもしれませんが、構造見学会といって、骨組みが見えてる段階で公開している現場もあります。

 

仕上がりも大事ですが、後になって見えなくなってしまう部分はもっと大事です。

なんといっても、耐久性や住み心地に影響するところですからね。

 

また、別のメリットとしては、気になることや疑問点をその場で簡単に質問できることです。

わざわざお問い合わせフォームなどに書き込むほどでは…というちょっとした聞きたいことなど、直接会話できるので大きな収穫となることでしょう。

 

そしてもうひとつ、見学会ではないですが、普段の工事現場をのぞいてみることです。

見学会はみなさんに見せるため、きれいに準備しています。

そこで、普段の工事現場では、見学会ではわからないその会社の本来の姿勢を垣間見ることができます。

現場周辺はきれいに整頓されているか、職人さんの様子はどうか、気付くところは意外とあるものです。

この点に着目して比較すると、また違った評価になるのではないでしょうか。

 

構造見学会のチェックポイントとは?

工務店やハウスメーカーがよく開催する現場見学会というものがあります。

展示場と違って、実際に建てられた現場は規模や間取り、仕様など現実的な住まいづくりの参考になる点が見られます。

できればその家の家族構成なども教えてもらうと大変役立ちますね。

完成見学会はどの業者でもよくやっていますが、真剣に考えているならば、ぜひ構造見学会へ行ってください。

完成すると見えなくなってしまう、住まいにとっては一番大切な部分を見ることができます。

実は、建築業者にとって、この構造(後々隠れてしまう部分)についてはあまりお見せしたくないところでもあります。

なぜかって?

骨組みについてはどの業者でも、見積り書を見ても曖昧になっている部分が多いからです。

さらに、建築途中の部分は工事屋さんのアラが見えたり、仕事の丁寧さがわかったりします。

というわけで、構造見学会をやっているところは信頼のおける業者と思っていいでしょう。

逆に「完成はやって、構造はなぜやらないのか?」と業者に対して質問してみるといいでしょう。

 

そこで、構造見学会に行った時のチェックポイントをお伝えします。

例えば、「柱はヒノキを使っています」といっても柱一本一本の樹齢、強度、含水率などは見てもわかりませんよね。

これはプロでもわかりません。

その点、JAS(日本農林規格)の認定をとった工場で製材された材料は、性能が材料に刻印され信頼の証となります。

 

さらに、柱と土台・梁をつなぐ緊結金物は正しく付けられているか?

これも法律でどこにどういう金物を使うか指定されています。

 

それから、どんな種類の断熱材を使っていて、スキマ無く施工されているかをじっくりと確認しましょう。

また、「なぜこの断熱材を採用しているのか?」も聞いてみましょう。

 

最近の住宅は気密性が良く、家の中での話し声や物音が響いて気になることがあります。

その辺が実際に住んでみると、ストレスに感じてしまうことが多々あります。

このように、構造見学会では五感をよ~く働かせて、わからないことはどんどん質問しましょう。

カタログ上の性能表示ではどんなに評価が高くても、実際の住み心地はこの構造部分で大きく左右されます。

業者を決めるポイントは、完成した豪華な現場で判断するのではなく、完成したら隠れてしまう構造部分をしっかり見せてくれるかどうかで判断しましょう。

 

まとめ

新築現場での見学会は等身大の建物を見ることができるのでおすすめです。

住宅展示場よりも具体的でリアルですよ。

真剣に家づくりを考えているならぜひ見に行ってくださいね!