老後も自宅で生活することを考えると、バリアフリーリフォームは必要となります。しかし、バリアフリーにはさまざまな種類があるため、どこから手を付ければ良いか分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、住宅をバリアフリーにするための基本から種類まで、詳しく解説していきます。いつ頃から設置をするべきかについてもご紹介するので、合わせて参考にしてみてください。
バリアフリーリフォームの内容
毎日安心して自宅で過ごすには、誰もが住みやすい環境を作ることが大切です。今の段階で不便に感じる部分がないとしても、将来的に階段がつらく感じたり小さな段差に足をとられてケガをする可能性もあります。
実際に家庭内で事故が起きることは多く、年間の死亡者数は交通事故よりも多いとされています。生きるうえで住宅は必ず必要だからこそ、安全な家づくりが必要です。老後を考えてのリフォームや、一緒に住んでいる方の高齢化に伴って検討を視野に入れる方は多いですが、いつ自分の身に何が起きるか分からないからこそ、早めの検討をおすすめします。
手すりの取り付けリフォーム
手すりを取り付けることによって、つかまり立ちができます。階段に取り付ければ転落防止ができ、玄関に取り付ければ座って立つ動作の補助が可能です。手すりの取り付けは、早い段階で行っても邪魔にはなりません。
他にも廊下やトイレ、浴室などへの設置が一般的です。浴室から出るときに滑って転倒するケースも多いので、浴室の手すりは早めに設置することをおすすめします。手すりにもさまざまな形状があるので、その場所に合ったものを取り付けましょう。
小さな段差をなくす
住宅には、普段は気にならないような小さな段差が沢山あります。とくに浴室は段差になっていることが多く、つまづきやすい場所としても知られています。厚生労働省の発表では、年間におよそ2万人が浴室事故を起こしているとされています。
すべりやすさもそうですが、段差に足をかけたことによる転倒も頻発しています。高齢者や小さい子どもも事故に遭いやすいといわれているので、家を作る際に検討するのもひとつの手です。
リフォームの種類
基本のバリアフリーリフォーム以外にも、さまざまな種類のリフォームがあります。手すりや段差だけではなく、場所ごとのバリアフリー化も同時に行うことで、さらに住宅の安全性が上がります。
ここでは、場所ごとのリフォームの種類についてご紹介します。
玄関のリフォーム
玄関を誰でも快適に過ごす空間にするには、手すりの取り付け以外にも、スロープの設置や足元に照明を取り付ける方法があります。段差をなくすことで車いすでも通りやすくなり、将来的に車いすの使用を考えると取り付けることをおすすめします。
足元の照明も夜間の外出や非常時に役立ちます。センサー式の照明であれば防犯対策にもなり、高齢の方の転倒防止にもなります。
廊下のリフォーム
廊下は一見段差もなく、バリアフリーリフォームは不要だと考える方も多いのではないでしょうか。しかし、廊下の幅が狭いと、車いすでの自走が困難です。手すりがあるとさらに圧迫されるので、廊下の幅を拡張するのもバリアフリー化に繋がります。
トイレのリフォーム
トイレには手すりを付けるほかに、ドアをスライド式にすることをおすすめします。スライド式であれば車いすも通りやすくなります。また、外から鍵が開けられるタイプのドアに変更することで、万が一の事態に備えることができます。
いつ行えばいい?
住宅をバリアフリーにするときは、できるところから随時行うことをおすすめします。とくに手すりなどの取り付けは、「今必要」というときには、すでに設置しておかなければなりません。将来何があっても困らないように、下準備をすることが大切です。
現在の家にどんなリフォームが必要かを考えるのでなく、今後子どもやお年寄りが住むときに、いかに安全であるかを考えることをおすすめします。例えば子どもがいる場合は、早い段階から段差を取り除くことで転倒のリスクを回避できます。
一度バリアフリー化しても、考えていた将来と異なった場合は変更しなければなりません。完璧な家づくりが難しい分、段差をなくすなどのできる範囲から始めていきましょう。
まとめ
バリアフリーリフォームには、手すりの取り付けや段差をなくすといった基本的なものから、空間の場所ごとにピッタリのリフォーム方法が存在します。ここで紹介した種類ごとの内容を頭に入れ、いざという時に困らない住宅づくりを行いましょう。
最初からすべてを完璧に家をつくることは困難だからこそ、住みながら我が家には何が必要か考え、実行していくことが大切です。バリアフリーリフォームをお考えの方は、一度「樹づくり工房やない」にご相談ください。
段差の除去や手すりの設置のほかにも、さまざまなバリアフリーリフォームを手がけています。高齢者・障害者対応公的助成制度もあるので、まずはお気軽にお問い合わせください。