在来工法について

木造在来工法では、上棟が終わると直ちに屋根工事にかかります。

それほど規模が大きくなければ、上棟したその日に屋根の下地板を張りあげて、雨がかからないようにします。

この作業を雨仕舞い(あまじまい)と呼んでいます。

 

木造在来工法は、雨の多い日本だからこそ普及したと思われます。

木はもともと水を含んでいますから、濡れたからといって使い物にならないわけではありませんが、和室など柱がそのまま見える
真壁造りにおいて、削ってきれいに仕上げられた木材は濡れると染みが残ってしまうことがあるので、雨に気を使うのです。

 

2×4工法は比較的乾燥した国からやってきた工法で、熟練職人を必要とせず合理的に考えられたものですが、屋根が葺きあがるまで時間がかかりますし、必然的に密閉される構造のため気密性には優れますが、高温多湿な日本では不向きではないかと思います。

建築がそうであるように、生活に欠かせない衣食住は、やはりその地方の気候風土に見合ったかたちで定着しているのではないかと思われます。