左官工事について

左官とは塗り壁のことをいいます。

今日の建築は合理化と工期短縮が求められ内外装ともに左官工事がすっかり減ってしまいました。

ローコスト住宅では、左官工事といったら基礎外部の立ち上がり部分をモルタル(セメントと砂を水で練ったもの)で塗るくらいしかありません。

和室の壁も塗り壁そっくりなクロスが貼られています。

 

このところ自然素材が見直され、内壁では珪藻土や漆喰などが復活してきました。

外壁でもサイディングばかりが使われていましたが、モルタル塗りや火山灰を原料とした100%自然素材の塗り壁が見られるようになりました。

工場でつくられた製品はデザインも豊富で性能的にも優れておりますが、なぜか味気なく感じられます。

それに比べて人の手で塗り上げられた壁は、多少凹凸があったりムラが出てしまいますが、独特の風合いを醸し出すものです。

職人さんの魂が込められた仕事はいつの時代も愛され続けるものですね。