下地補強

壁は大概、石膏ボードが張られていてボードの先は空洞になっており、ビスなどは直接ねじこんでもききません。

下地(木材)は、経済性を考え特に要望のない限り、ある決まった一定間隔で入っているのです。

内装が仕上がってしまうと下地の位置がわからないので、あとで床にピアノ等の重量物を置いたり、壁に時計や額を吊るしたい時に困ってしまいますね。

そうならないように予め持ち込み品や新規購入品の配置を設計段階で想定しておきます。

特にピアノや蓄熱暖房機は集中的に何百㎏という荷重がかかるので置き場所は確定しておかなければいけません。

現在の法律では、階段に手摺を付けるよう義務づけられたので問題ありませんが、将来的に手摺が必要になるであろうと思われるところ(玄関と床の段差部分、トイレ、浴室、廊下等)には、固定ビスがとめられるように下地補強をしておきましょう。

 

工事段階で場所が特定できずに補強が広い範囲に欲しい場合は、下地に合板を使う手もあります。

ただ、仕上材によっては合板にそのまま施工できないものもあるので、下地処理をするか、合板の上に石膏ボードを張るといった対策が必要です。

 

 

壁には、一般的に45.5㎝間隔で下地が入っているので時計や額であれば希望する近い場所に付けられるでしょう。

その際、「下地さがし」という秘密兵器を使うと固定できる場所が簡単に見つかります。

ホームセンターに売っていますから、飾るのが趣味の方は持っておくと重宝しますよ。

 

下地のないところだけど「どうしてもここにつけたい」という飾り物などがある場合は、石膏ボード用アンカーというビスを留める補強材を使います。

ただ、これはあくまでも石膏ボードのみに固定させるため、繰り返し衝撃が与えられたり重量のあるものを付けると、耐えられずに周囲のボードもろとも外れてしまいます。

 

新しく家を建てる時、カーテンを付けたり、何かを飾ったり、後々手摺りをつけたりという場所は予想できるはずです。

業者さんが気を利かせてやってくれるかもしれませんが、飾り物となると特定するのは難しいかもしれません。

ある程度広い範囲で、前もって大工さんに「ここを補強しておいて」と頼んでおくとよいでしょう。