造作材について

大工さんが施す仕上げ工事を総称して造作(ぞうさく)といいます。

また、完成して表面に見える木材を「造作材」と呼びます。

例えば、
敷居 :開口部の下部に付く材
鴨居 :開口部の上部に付く材
長押 :和室の鴨居の上に付く幅広の材
廻縁(まわりぶち) :壁と天井の交わるところに付く材
巾木(はばき) :床と壁の交わるところに付く材
畳寄せ :畳と壁が交わるところに付く材
などがあります。

無垢の木をこれらの部分に使う場合、節の無いきれいな木目がでるような材料を用いるので高価になります。

今日では、合板などの表面に木目が印刷されたシートを貼った安価なものが出回っております。

最近の印刷技術は優れたもので、遠くからの見た目では無垢材か貼り物か区別がつかないくらい良くできています。

大工さんはこの造作工事において、木と木が交わる部分に隙間ができないように丁寧に仕事をしなければなりません。

無垢材を使う場合はなおさら気を使います。

 

そんなわけで、貼り物の造作材は、無垢材に比べて収縮が小さく後々狂いが少ないので、クレームを避けることからも普及するようになりました。

自然素材は、予算との兼ね合いもありますが、やはりここは自然の無垢材を使いたいところです。

乾燥はさせますが、生きていたものを使うわけですから多少の隙間はできてしまうかもしれません。

でも自然がつくりだした木肌は、決して人工的なものには表現できない風合いがあるのです。