家づくり
左官工事について
左官とは塗り壁のことをいいます。
今日の建築は合理化と工期短縮が求められ内外装ともに
左官工事がすっかり減ってしまいました。
ローコスト住宅では、左官工事といったら基礎外部の立ち上がり
部分をモルタル(セメントと砂を水で練ったもの)で塗るくらいしか
ありません。
和室の壁も塗り壁そっくりなクロスが貼られています。
このところ自然素材が見直され、内壁では珪藻土や漆喰などが
復活してきました。
外壁でもサイディングばかりが使われていましたが、モルタル塗りや
火山灰を原料とした100%自然素材の塗り壁が見られるようになりました。
工場でつくられた製品はデザインも豊富で性能的にも優れておりますが、
なぜか味気なく感じられます。それに比べて人の手で塗り上げられた壁は、
多少凹凸があったりムラが出てしまいますが、独特の風合いを醸し出すものです。
職人さんの魂が込められた仕事はいつの時代も愛され続けるものですね。
外壁工事について
住まいの性能で重要なものをあげるとしたら、まず耐震性が
思い浮かぶのではないでしょうか。
地震に対して抵抗する方法として、以前は筋交いが一般的でしたが、
今日では耐力面材と呼ばれるパネル状のものを外周の壁に
張りめぐらします。
線で支えるより面で支えた方が強いのは容易に想像できると思います。
また、パネルを外壁に使うことによって断熱材が隙間無く充填できる
メリットがあります。
このパネルもいろんな材質があって
木質系の合板
火山性ガラス質系
無機質セメント系
など、どんどん新素材のものが開発されています。
パネルには多くの性能が求められます。
強度はもちろんのこと、長期にわたる耐久性、耐火性、耐蟻性、
透湿性、断熱性、釘の保持力、施工性といったところでしょうか。
このなかでも透湿性能が意外と重要なのです。
木造では壁の内部で起こる結露が、耐久性及び構造耐力上、
甚大な被害をもたらします。
この結露を防ぐために湿気(水蒸気)の排出性能(透湿抵抗)が
関わってくるのです。
壁の中に入り込んだ水蒸気をすみやかに排出できる性質を
持っているかということです。
壁はただ単に強ければ良いというものではないんですね。
科学的な性質も理解して材料を選定することが大切です。
そして次に、耐力面材を柱に直接張りつけたらその上に「透湿
防水シート」という雨水浸入を防止するためのシートを張ります。
このシートは、水滴をはじきますが水蒸気は通す優れものです。
雨具でありながら汗で蒸れないという衣類でも同じような機能のものが
ありますよね。これと似た働きをします。
前述したように、壁の内部で内外の温度差による結露を防止
するために、壁は湿気を排出する仕組みが必要で、そのために
特殊な機能をもったシートを使うのです。
そしてこのシートの上にもう一回細い木材を打ち付けます。
仕上の外壁材はこの木材の上に張りつけます。
この木材の厚み分が、外壁材とシートの間に空気層をつくる
ことによって、さらに効果を発揮します。
具体的には
○外壁材が受けた熱を遮断する(空気も断熱の役目をします)
○上昇気流が起きて熱や水蒸気を外気に放出する
○万が一外壁から浸水しても直接シートに伝わらない
といったところでしょうか。
現在の工法は、昔の家に比べてさまざまな工夫がなされているのです。
それから、外壁仕上材について。
今もっとも普及しているのが、サイディングとよばれる板状のものです。
材質は、セメント成型加工されたもの(窯業系)と金属系に
大きく分かれます。柄や種類が豊富でどのようなスタイルの
建物にも採用できます。
金属のサイディングは軽量のため、既存の壁の上に張り付ける
方法のリフォームでも多く採用されています。
最近では太陽光で汚れを分解したり、雨水で汚れを洗い流す
機能のものがでてきています。これにより長期に渡って美観を
保つことができメンテナンスコストも抑えられます。
このサイディングは工場完成品を現場で張り付ける
扱いやすさで、工期が短縮できてひび割れも少ないことから
飛躍的に普及しました。
現場で練って塗りつけるモルタル壁はすっかり影をひそめて
いましたが、ひび割れしにくい材料の開発と、目地の無い
連続したデザインが求められて、また復活してきています。
屋根について
まず形状ですが、一般的によくあるのが切妻(きりづま)と呼ばれるもので、
家の真ん中に頂点があって2方向に流れ落ちる形状です。
屋根工事費としては経済的で、単純な形からして雨漏りもしにくいでしょう。
もう一つよく見られるのが寄棟(よせむね)と呼ばれるもので、
頂点から4方向に流れ落ちる形状で軒先がどの方向も同じ高さで水平に
なっています。
建物の形によって屋根も複雑になり費用もかかり、山や谷が増えると
雨漏りの危険性も増します。
それから仕上の材料ですが大きく分類すると、金属、スレート、瓦といった
3種類があげられます。
コストと耐久性を考えるとそれぞれ一長一短あるわけですが
材料の重量を比較すると、
金属を1として
スレートが3~4
瓦が8~10
となります。
地震に対しては当然軽い方が良いわけで古い瓦葺の家は地震対策として、
まず屋根を軽量化することが有効です。
屋根は日射や風雨にさらされる一番過酷な場所です。
また点検するのも容易ではありません。
材料の選定にあたっては、家のデザインとのバランスもあるでしょうが、
丈夫で長持ちが絶対条件です。
金物について
昔はカスガイといって、コの字型の両端が釘のようにとがった金物を
材料の接合部に使っていました。
今日の木造建築では、昔に比べたら比較にならないくらい
数多くの補強金物が使われています。
さきの阪神大震災を教訓に基準も厳しくなり、材料が交わるところには、
ほぼ全箇所に補強金物を取り付けるようになりました。
地震時に強い力がかかる柱には、基礎に埋め込んだ太いボルトが
土台を貫通して直接柱の根元に固定されます。
これをホールダウン金物と呼びます。
基礎に土台を固定するアンカーボルトは以前からありますが、本数が増えました。
土台と柱が交差するところにはVの字やL型をしたプレートをつけます。
筋交いの両端にもプレート状のものを付けます。
その他あげたら、きりがありません。
とにかく従来は釘で留めるだけだったところが全てプレートのようなものを
ビスを用いて補強しています。
造作材について
大工さんが施す仕上げ工事を総称して造作(ぞうさく)といいます。
また、完成して表面に見える木材を「造作材」と呼びます。
例えば
敷居 :開口部の下部に付く材
鴨居 :開口部の上部に付く材
長押 :和室の鴨居の上に付く幅広の材
廻縁(まわりぶち) :壁と天井の交わるところに付く材
巾木(はばき) :床と壁の交わるところに付く材
畳寄せ :畳と壁が交わるところに付く材
などがあります。
無垢の木をこれらの部分に使う場合、節の無いきれいな木目が
でるような材料を用いるので高価になります。
今日では、合板などの表面に木目が印刷されたシートを貼った
安価なものが出回っております。
最近の印刷技術は優れたもので、遠くからの見た目では
無垢材か貼り物か区別がつかないくらい良くできています。
大工さんはこの造作工事において、木と木が交わる部分に
隙間ができないように丁寧に仕事をしなければなりません。
無垢材を使う場合はなおさら気を使います。
そんなわけで、貼り物の造作材は、無垢材に比べて収縮が小さく
後々狂いが少ないので、クレームを避けることからも普及するように
なりました。
自然素材は、予算との兼ね合いもありますが、やはりここは自然の
無垢材を使いたいところです。
乾燥はさせますが、生きていたものを使うわけですから多少の隙間は
できてしまうかもしれません。
でも自然がつくりだした木肌は、決して人工的なものには表現できない
風合いがあるのです。
端柄材について
木工事のなかの「端柄材」について。
「はがらざい」と読みますが、語源はおそらく原木から材料をとる時、
樹芯部分は柱等の構造材に使い、そのまわりの余った「半端な部分
から製材されるもの」からきていると思われます。
どの部分の材料かというと、
垂木(たるき) :屋根の下地板を受ける長い木材
根太(ねだ) :床板を受ける長い木材
間柱(まばしら) :壁の下地で柱間に入る木材
窓台、まぐさ :窓の上下に入れる下地木材
筋交い(すじかい) :柱間に斜めに入れる木材
以上のような構造材の補助的なものになります。
柱や梁の加工は機械でやるのが一般的になりましたが、この端柄材も
機械加工されるようになりました。
建築現場もどんどん合理化されて大工さんの仕事も減ってきてはいますが、
木造建築はやはり大工さんの腕にかかってると言えますね。
構造材について
建築でいう構造とは、建物を支える骨組みになります。
具体的には、
土台(基礎の上に横にながす木材)
大引(床を支える下地木材)
柱、梁、母屋(屋根を支える下地木材)
などがあります。
建物では、基礎に力を伝達する肝心な部分ですから
どんな材料を使うかで強度や耐久性に影響します。
地面に近い部分では白蟻の蝕害に対しても配慮
しなければなりません。
我が国では古くから桧が柱材として採用されてきました。
それにはそれなりの理由があったからでしょう。
木そのものの強さ、湿気や乾燥に対する耐久性など全ての
性能に対して最高とはいかないまでも、トータル的に考えると
桧が最も柱に適していると昔の人は知っていたのでしょう。
木造建築の歴史的建造物が今なお残っているのは
コンクリートや鉄骨に劣らない、いやそれ以上の耐久性を持った
優れた構造材が木であることを証明しています。
諸費用について
家を建てるとなると本体工事や附帯工事等、工事費の他に
いろんな費用がかかります。
工務店でも依頼先によっては図面を作成するのに設計料が
かかる場合があります。
それから管轄行政庁や民間審査機関に対して
建築物が法律に適合しているかどうか書類と図面を
作成して審査してもらうための建築確認申請があります。
今年10月から義務付けとなった瑕疵保険制度の保険料
なども会社によっては、施主が負担することとなります。
その他、
地盤調査費
上下水道分担金
契約書に付ける印紙代
式典費(地鎮祭や上棟式)
表示・保存登記費用
などがあります。
建て替えの場合では
既存解体した際の滅失登記費用
引越し費用
仮住まい費用
ローンを利用する場合は
融資手数料
ローン保証料
抵当権設定登記費用
などなど結構かかるのです。
資金計画はくれぐれも余裕をもって立てましょう。
附帯工事とは
屋外設備工事とは、建物外の給排水配管や電気配線、
ガス配管、下水未整備の地域では浄化槽などがあります。
これらの設備は敷地形状や道路接続状況によって
費用が異なります。
当然、敷地が広ければ配管が長くなりますし
水道、下水、電気、ガスといった設備は道路から引き込む
わけで、建物から道路まで距離があるとそれだけ費用もかさみます。
さらに建て替えの場合を除いて新規に水道を引くときは、
道路部分の掘削やらメーター分担金といった費用も発生します。
これらは、現地調査でわからないこともあり管轄の役所にいって
整備状況を確認する必要があります。
新規に土地を購入して建築する場合はこういったインフラが整備
されているか事前の調査がとても大切です。
ロケーションや交通の便だけでとびつくと思わぬ出費となります。
くわえてもう一つ重要なことが地盤の良し悪しです。
きれいに造成されているからといって安心できません。
道路から少し地盤が上がっていると良く見えますが、土を
盛ったり切り崩したりして地盤が弱くなっていることがあります。
また、川や田んぼのそばなども要注意です。
このような軟弱地盤では基礎にとりかかる前に補強のための
改良工事が不可欠で高額な費用を要します。
このように事前の調査を入念にすることで全体の資金計画が
より確かなものになるのです。
地盤について
基礎は建物を支える上で大切ですが、基礎も含めた
建物全体を支えるのが地盤です。
建物は長期的にかかる自重と積載荷重の他に、
短期的にかかる積雪、風圧力、地震力に対して崩壊
することなく耐えなければなりません。
その建物にかかる様々な力は基礎を通じて地盤に
伝わります。
したがって地盤が軟弱だとその力に耐えられずに建物が
傾いてしまいます。
それだけに地盤の強度を事前に把握することは建築する上で
最も重要といっても過言ではありません。
よく建て替えで、前の家がなんともなかったから地盤調査は
いらないなんていわれますが、そっくり同じものを建てるわけでは
ありませんから何が起きるかわかりません。
また、法律でも義務化されたに等しいくらい地盤の性状を把握
することが厳しく求められています。
そう考えると地盤調査によって得られたデータは建物本体と同様、
立派な財産と言っていいでしょう。
調査結果は、調査ポイントごとに地盤の強弱を表すグラフ状にして
まとめられ、報告書として製本されます。
結果により軟弱と判断されれば、地盤を改良し補強する工事が
別途必要になります。
建物を長年に渡って支えるための礎となるものですから
資金計画を立てる上でしっかり予算に入れておきましょう。
外構工事とは
外構工事とは、建物を囲む庭や車庫から、境界の塀や門など
外廻りを形成する工事のことをいいます。
外構工事は、敷地の形状や大小によってかなりの費用を
要しますので、最初の予算組みで気をつけなければいけません。
前にも触れましたが、網戸や庇、面格子などは本体に取り付き
ますから本体工事に計上します。
その他の附属するもの、例えばデッキやテラスは本体に付きますが、
境界の塀や車庫などと一体的につくるものは外構工事とすることがあります。
本体工事か外構工事かどちらに属するか?
これはやはり決まりが無く、どっちでも良いわけです。
ただ、本体と外構を切り離して予算配分も考えずに進めてしまうと、
「あれれぇ」となることがあります。
街をながめると、建物と外構のスタイルがちぐはぐになっている場合が
ありますね。
別々の業者に「おまかせ」で頼むと残念な結果になってしまうことが
多々あるのです。
本来、建物と外構は一体的に捉えるべきで、同じ業者(設計者)に
任せた方が全体としてまとまった景観になると思います。
建物はそこそこ無難につくっても、外構がしっかり考えてつくられていると
立派に見えてしまうものなのです。
基礎について(1)
木造建築の基礎工法は、古くから採用されてきた布基礎と
今日一般的になりつつあるベタ基礎があります。
布基礎はTの字を逆さまにした断面をしており、外壁や
主要な間仕切り壁に連続的に設けられます。
しっかりした地盤であれば布基礎で十分です。
ベタ基礎は比較的軟弱な地盤で採用され、1階部分全面に
耐圧盤とよばれるコンクリートを打ちます。
それによって建物の荷重を満遍なく地盤に伝えることが
できます。床下の湿気を防いだり、シロアリの被害を受けにくく、
コスト的にもさほど変わらないことから今では標準的になっています。
ベタ基礎が万能というわけではなく、さらに軟弱な地盤の場合は
地盤改良工事を行います。
建物にかかる様々な荷重を地盤に伝えて、上部構造をしっかり支える
「基礎」というだけあって建物では一番肝心な部分です。
それだけに基礎に使用する材料は重要な働きをしています。
基礎について(2)
基礎はコンクリートと鉄筋を用いて、建物のかたちにあわせて
現場でつくられます。
はじめに、所定の深さまで土を掘削します。これを「根切り」といいます。
掘ったところへ砕いた石を敷き込み、大きなハンマーのような機械で
よく突き固めます。
その上に地面からの湿気を防ぐためにフィルムを敷きます。
次に型枠を立てるところに「捨てコンクリート」と呼ぶ、鉄筋の入らない
薄いコンクリートを敷き均します。
捨てコンクリートが固まったら、基礎を組み立てるための基準線となる
墨をコンクリート面に印します。「墨出し」という作業です。
そして基礎の中心部に鉄筋を組み、型枠を側面に組み立てて
アンカーボルト(基礎と土台や柱を緊結する金物)と呼ばれるものを
基礎からとびだすようにセットし、枠の中にコンクリートを流し込みます。
コンクリートは、あらかじめ工場でつくられ専用の運搬車で現場に
運び込まれ、コンクリートポンプ車と呼ばれる車にいったん送り込まれ、
太いホースで圧送され型枠の中に流します。
コンクリートが固まって充分な強度がでるまで、しばらく養生期間をとります。
コンクリートは乾燥して固まるのではなく、水と混ざる化学反応によって
硬化します。
したがって、夏の暑い時期は急激に水分が蒸発し、硬化不良を起こし
ヒビ割れの原因になるので注意が必要です。
コンクリートが硬化したら型枠を取り払います。
基礎の周りに掘った土を埋め戻し、余った土は敷地内に敷き均すか、
他所の処分場まで運びます。これを「残土処分」といいます。
これで基礎工事は完了です。
コンクリートは圧縮力(押しつぶす力)に対しては強いのですが、
引っ張りには弱いので、その引っ張り力に抵抗するために鉄筋を入れます。
基礎は常時、建物から荷重を受けます。そして地盤からも反発力を
受けます。さらに風や地震の力も加わります。
このようなあらゆる力を受ける基礎は、その部分によって
圧縮されたり引っ張られたりするわけで、コンクリートと鉄筋は
互いに抵抗力を負担しあって頑丈な構造物となり建物を支えています。
構造見学会とは
展示場と違って、実際に建てられた現場は規模や間取り、仕様など
現実的な住まいづくりの参考になる点が見られます。
できればその家の家族構成なども教えてもらうと大変役立ちますね。
完成見学会はどの業者でもよくやってますが、真剣に考えているならば
ぜひ構造見学会へ行ってください。
完成すると見えなくなってしまう、住まいにとっては一番大切な部分を
見ることができます。
実は、建築業者にとって、この構造(後々隠れてしまう部分)については
あまりお見せしたくないところでもあります。
なぜかって?
骨組みについてはどの業者でも、見積書を見ても曖昧になっている部分が
多いからです。さらに、建築途中の部分は工事屋さんのアラが見えたり、
仕事の丁寧さがわかったりします。
というわけで、構造見学会をやっているところは信頼のおける業者と思って
いいでしょう。逆に「完成はやって、構造はなぜやらないのか?」と
業者に対して質問してみるといいでしょう。
そこで、構造見学会に行った時のチェックポイントをお伝えします。
例えば、「柱はヒノキを使っています」といっても柱一本一本の樹齢、
強度、含水率などは見てもわかりませんよね。これはプロでもわかりません。
その点、JAS(日本農林規格)の認定をとった工場で製材された材料は、
性能が材料に刻印され信頼の証となります。
さらに、柱と土台・梁をつなぐ緊結金物は正しく付けられているか?
これも法律でどこにどういう金物を使うか指定されています。
それから、どんな種類の断熱材を使っていて、スキマ無く施工されているかを
じっくりと確認しましょう。
また、「なぜこの断熱材を採用しているのか?」も聞いてみましょう。
最近の住宅は気密性が良く、家の中での話声や物音が響いて気になることがあります。
その辺が実際に住んでみると、ストレスに感じてしまうことが多々あります。
このように、構造見学会では五感をよ~く働かせて、わからないことはどんどん
質問しましょう。カタログ上の性能表示ではどんなに評価が高くても、
実際の住み心地はこの構造部分で大きく左右されます。
業者を決めるポイントは、完成した豪華な現場で判断するのではなく、
完成したら隠れてしまう構造部分をしっかり見せてくれるかどうかで判断しましょう。
業者選びについて
それでは、最初に相談をもちかける時どうしたら良いか?
前もって自分好みの家づくりをしている業者を何社か探します。
さらにその中で、同じような工法で建てているところを数社に絞ります。
建築では、表面に見えないところ(仕上げにとりかかる前段階の工事)
にかかる費用がけっこう大きなウェイトを占めます。
同じような工法に絞ることで、この見えない部分については大差なくなり、
より正しい比較ができると思います。
例えば、木造在来工法でも断熱の仕方で費用が違います。
充填断熱か外張り断熱か、さらに断熱材そのものの素材によっても
費用が違います。
木造の場合は、充填か外張りであるかは断熱性能的にさほど気にすることではありません。
むしろ壁内結露対策がしっかりされているか重視すべきでしょう。
できれば、その業者さんにその断熱材を採用している理由と、その断熱工法の
欠点を聞いてみてください。それに対して明確に答えてくれるかが重要です。
数社候補が決まったら、初めに建物にかけられる予算をざっくばらんに伝えてしまいます。
そして希望の部屋数や採り入れたい設備などを決めて、プランを練ってもらいましょう。
初めての提案図面で「決まり」ということはないでしょうが多少手直しをして、
これをもとに見積りしてもらいます。予算がわからないまま要望をどんどん取り入れて進めたら、
見積りが予算オーバーなんてことになり、また一からやり直しで時間の無駄になってしまいます。
業者によってそれぞれの設計思想がありますから間取りや仕様は異なるでしょう。
その中から自分の要望に最も近い提案をしてくれたところに決めるわけですが、
コストパフォーマンス(費用対効果)もしっかりチェックしましょう。
つい内装や豪華な設備に目がいってしまいますが、隠れてしまう部分にも
どのような材料が使われているかが大切です。
本来であれば、同じ間取り、同じ仕様で見積もってもらい単純に金額だけで
比較できれば良いのですが、気に入った間取りと仕様を決めるまでにかなりの時間を
費やさなければなりません。それを数社とやりとりするには、相当な労力が必要です。
前述の方法で一社に絞り、それから細部をつめていく方が良いのではないでしょうか。
私達も、最後の一社に選ばれるようにがんばります!
住まいの保険
資力確保を義務付ける法律が施行されます。
欠陥といっても全ての部分に適用されるのではなく、構造耐力上主要な部分
(建物を支える部分)と雨水の浸入を防止する部分(屋根、窓、外壁等)です。
保証される期間は引き渡しから10年間です。この期間に上記の部分に
欠陥が見つかったときは、住宅会社に補修することが義務付けられており、
それにかかった費用に保険金が充当されるわけです。
また、期間中に万が一建てた会社が倒産した場合は建て主に対して
保険金が支払われます。
この瑕疵担保を保証する制度とは別に、任意加入ではありますが
完成保証制度があります。
着工前に多額の契約金を払って、手付かずの状態または建築途中で
会社が倒産というケースがあります。
当然払ったお金は戻るわけもなく泣き寝入りという事態になってしまいます。
テレビCMでも盛んに宣伝している会社であればつい信用してしまいます。
契約する前に完成保証が利用できるかどうか確認することが大切です。
この完成保証が利用できる会社は、保証引受機関(または会社)に
あらかじめ決算書等を提出し、経営状況の審査をパスしないと引き受けてもらえません。
したがって、その会社は健全経営していることを第三者に認めてもらった安心できる会社
ということになります。
さらに、工事中の現場で火災や盗難が起きたときの保険にも加入しているか
確認しておきましょう。
工事を依頼する業者を選ぶときは、誠実さや施工技術も大切ですが
このような万が一に対してしっかり対応できるかどうかも大事な判断基準です。
長期優良住宅
この制度の狙いはわかりやすく言うと、住宅に鑑定書と履歴書を与えるようなもの。
今まで判りにくかった住宅の性能を、国の基準に照らして表示させると共に、
車でいう整備手帳のようなものを将来に渡って保存していく仕組みだ。
それによって建物を長持ちさせて中古物件となっても高い評価が得られるというもの。
何十年後に住宅を売りに出すとしよう。この認定を受けたから
当然売主は付加価値がついているとして相場より高く売りたい。
がしかし、値段はあくまでも買主が家全体を見て決めること。
一つの判断材料になるのは間違いないが、中古市場にどこまで浸透しているかによるし、
上乗せ額が保証されるものではない。
それともう一点。
耐久性を判断する基準で、柱など構造部分に使用する樹種は指定されているが、
その木が無垢材か集成材かの決まりは無い。
ヒノキを使えば間違いないと考えるのはちょっと怪しい。無垢の木の寿命は
よく樹齢と同じくらいといわれている。一般に市場に出まわっている無垢材は
樹齢なんてわからない。だから「この家は無垢のヒノキを使っているから
100年は持ちますよ」なんて軽くは言えない。まして現在の接着集成材となると
人工的につくられたものだし、歴史的にもそう古いものではないので、100年200年
持つなんて誰にも保証できないはず。
というわけで、国のつくった制度を守ってつくった家だから安心長持ちとは限りません。
制度をつくる上で、いろんな企業や学者の意見を取り入れているわけで、
不都合な真実もあるかもしれません。
本当の長寿命住宅は国の基準さえ満たせばできるものではなく、
それこそ柱一本から仕上げに至る一つ一つの材料までよ~く吟味しないと、
真の長寿命住宅と呼べないと思っているのです。
ですから、自信を持ってお奨めできる長寿命住宅を建てるとなれば
それ相応の金額になるのは当然と考えます。
工業化製品を多用するのも疑問です。何百年も前の木造建築が
今もなお存在しているのは、それなりの理由があります。
自然がつくりだした素材を厳選して、匠が技を駆使し、何代にも渡り
愛情を込めて手入れされてきた証です。
本当に良い家とは、個人の価値観にもよりますが書類で評価できるものでは
ないと思います。
この制度を利用するかしないかはあくまでも建て主さんの判断です。
認定を受ける手続きだけでも何十万と費用がかかります。
その点をご理解の上ご判断ください。
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私達は、設計・施工以外に関する不安や悩みを解消することも、大切な仕事と考えております。
どうぞお気軽にご相談ください。





